滝口浩史が撮影した「PeeP」は21世紀の日本社会を象徴している

ogidou

2012年06月21日 23:06


先週私たちは、写真家たちがどのように日本のサラリーマンを捉えているかを見てきた。そして分かったことは、私たちが話した2人が、彼らのプロジェクトに何ら特別な価値を見いだせないと落胆している事だった。だが、日本人フォトグラファー滝口浩史(Koji Takiguchi)が撮影した "PEEP" は、日本社会のある状況をより明確にしようとしている。

彼は、人々の家庭、仕事、そして娯楽を撮り続けてきた。そして彼は100枚以上のポートレートを撮るまで止めないと言っているのだ。そのスケールは小さいものであるが、「PEEP」は著名な写真家であるオーガスト・サンダーと比べるに値する。サンダーは20世紀初期のドイツに住む人々をありのままに撮り続けた写真家である。

日本人は、おそらく西洋の人々よりも自分たちのことを仕事を通して定義する。滝口氏が撮る人々が、仕事以外で見せる顔を見ることは興味深いことである。プロジェクトの写真の中には、とても驚かされるものがある。ペンキ屋がパチンコというピンボールのようなギャンブルにのめり込むなど、誰が考えるだろうか?一方、サーフボード職人は最も洗練されたイメージを作りだすために、空いた時間を仕事に関することにつぎ込んでいる。

それが彼の家にふさわしい良質な木材か、あるいは仕事にサンダルを履いてきている。この男性は、自分の三つの側面を最もよく調和させているように見える。 滝口氏は自身の仕事に政治的なメッセージを込めようとはしていない。しかし、彼の写真を支配している現実が、彼の仕事をより価値あるものにしている。「PEEP」は21世紀初期の日本社会の記録として象徴されるであろう。


私たちは他者を知っているようで、全く知らない。
私たちもまた一人の他者であり、他者を知ることとは、
興味を持ってみることであり、見せることである。PeeP


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