ホームレスの少女との出会いから始まった感動的ポートレート秘話

ogidou

2012年06月28日 20:17


Flickrの対抗馬として人気を集めるカナダのオンラインアルバム「500px」、Twitterのように「フォロー」やFacebookのような「Like」機能がクオリティ高い(人気の)写真を見つけ出すことができるサービスとなっている。その中でも多くの評価を得ている一人のフォトグラファーLee Jeffries(リー・ジェフリー)へのインタビューが500px or Blogに掲載されていました。

彼の感動的なポートレートはあるホームレスの少女との出会いの結果生まれた。


タイトル:Andy

・あなたは、いつ、そしてどのように写真に恋をしたのですか?

私の写真との最初の出会いは学校の歴史のクラスでした。第一次世界大戦での兵士たちの白黒写真に魅せられよく見ていました。しかし、恋をしたのは最近のことで、おそらくジェームス・ナックウェイの「Inferno」と偶然出会った2、3年前のことです。これらの初期のイメージが人間主義をどれほど強く記録するのかを深く感じました。

・これまでに、何かトレーニングは受けてきましたか?
いいえ。

・あなたの作品の方向性を変えたホームレス少女のお話を聞かせていただけませんか?

私は、マラソンを撮るためにロンドンにいました。レース前日、私はストリートフォトを撮る事にして、何も考えずに通りで寝袋の中で縮こまっている若いホームレスの少女にロングレンズを向けた。もちろん彼女は気付き叫び始め、通行人は足を止めこちらを見ていました。私はすぐに当惑し、すぐにその場を立ち去りたいと思ったが、そうしませんでした。立ち去る代わりに彼女に謝り、そして話し始めたことで、彼女は私のアプローチに不意をつかれ興味を示し、お互いの距離はより近くなっていきました。


タイトル:Michelle

・あなたの作品のスタイルをどのように表しますか?

多くの表現豊かな説明は、実際、誰かによって言われてきました…


もしあなたが私のわがままを許してくれるなら、この作品は絶対にフォトジャーナリズムではありません。
ポートレートでもない。
それは宗教的、あるいは精神的な象徴であります。
それは、とても力強い。
ジェフリーは人々に対して、個人的尊厳以上のものを与えました。
彼は、彼らの目に光を与え、それは超越性を表し、あたかもエデンの門に差すわずかな光のようであるのです。
彼らの澄んだ眼は神々しく、まるで神がその中にいるかのようであります。
かれは、これらの人々を、ただの貧しく年老いたホームレスがのんびりと慈悲深い会社からの配給を待っている以上の存在にしたのです。
彼は、闇ではなく、光を彼らに注ぎ込んだのです。
盲目の男性でさえ、彼の見えない目に光が注ぎ込まれたのです。
私は、ジェフリーは彼らを憐れんだのではなく、称えたのだとおもいます。
彼は、彼らの肖像により大きな意味を与え、称えるのです。
彼は、宗教的重要性を彼らに与えます。
彼は、ヒューマニティの聖なる魂を彼らに注ぎ込むのです。
私は、少なくともある程度、それが彼が成そうとしていることであると思います。
ジャック・コンラン、レンジファインダーフォーラム、2011年。



タイトル:Untitled

・誰が写真に対して良い対象を作ると、あなたはどのように考えますか? 

説明するのはとても難しいです。おそらく無理でしょう。全ては感覚なのです。写真的な眼… シチュエーションや感情に対する直観的な認識です。私は、それを感じ取ったら、もう「知っている」のです。

・対象の中に、あなたはどのようにしてそのような強い感情をくみ取るのですか?また、そのような感情を撮ることが、あなた個人にどのような影響を与えていますか?

私のテクニックは、ただ敬意を払い、謙虚であることです。私は、人々を撮る前に、彼らからの信頼を得る必要があります。ただ一度だけ、この関係を作ることができれば、私はずっと仕事をすることができます。結果としての感情は、私の存在を受け入れてくれたことへの記録なのです。もちろん、仕事が終わり、暗い部屋に戻る時、我慢していた悲しみに息が詰まるのです。私は、それを最後のイメージへと代えようとするのです。

・誰、または何があなたの仕事にひらめきを与えるのですか?

もちろん、ナックウェイマクカリンクーデリカです。他の優れた写真家も常に強い 刺激を与えてくれます。私は、テクニックよりメッセージを見ます。それがいいのです!テレンス・マリックの「シン・レッドライン コレクターズ・エディション [Blu-ray]」はおそらく私のイメージの形而上的なものを形作り、(私の写真の中にそれを見てください... ほぼ全てにおいて意図的に入っています) そしてそれ以上のもの、旅すること… そしておそらくどの写真家にとってもひらめきを与えてくれるもの... それは私たちが出会う人々なのです。


タイトル:Untitled

・どのカメラで写真を撮っていますか?

Canon 5D

・他の機材はどうですか:照明、三脚、フィルターなどは?

ハンディな反射板です。ストリートでは他の機材を使う時間はありません。

・最後の作品の後処理はどのくらい重要ですか?

後処理、そうですね、私のヴィジョンを間違いなく容易にしてくれます。覆い焼きはムードを表現するのにとても重要で、暗室での作業の日にいつも行っています。


タイトル:They walked a long way together....

・あなたのポートレートの多くは対象の顔を際立たせるためにきっちりとクロップされています。このことについて説明していただけますか?

本当です...私のイメージの多くは、正面で顔の近くから撮った作品が多いです。白黒で処理することによりコントラストを強くし、ポートレートを形作るのです。光と影を与え、顔のレリーフを強調するため意識的に努力を行っており、写真の強さが対象との感情のつながりとなっています。私は特徴を大きくしようとします…彼らの物語を話すことにより、見る人々はもはや何も考えずにはいられなくなります。私の写真は、親密で、個人的な記録であり、数え切れないほどの感情を表現しています。

・これまで撮られてきた全ての写真の中で、どれがあなたのお気に入りですか。また、それはなぜですか?

もし選ばなければいけないのであれば、これですね…


タイトル:Latoria

それは、それ自身が語りかけています。

・あなたの写真への情熱は、ホームレスの人々により多くの関心を持ってもらうこと、そして資金を集めるというミッションへとつながっています。何があなたをそう動かすのか、また人々がどのように助ける事ができるのかを教えていただけますか?

私の知る人々と会っていただきさえすればいいです。私が目にしたものを見ていただきたい。私は世界中でいくつかのとても厳しい環境にあるストリートを歩き、不正に対し叫び続けてきました。私は、より多くをしなければという気持ちに駆りたてられるのです。私の望みは、毎回カメラを出した時、私の撮るフレームが結果として力を持ってくれることです。認識を変えること。見る人々にもっと多くを知ってもらい、より多く動いてほしい。これを達成したとき、人々は「まさに」助けるのです。そしてわたしはそのような内容のeメールを数え切れないほど受け取っています。

・写真家として、最も誇りに思う瞬間はどのような事でしたか?

私がロンドンで若いホームレスの少女に出会った時、去ることをせず、彼女と向き合ったことです。

・あなたの作品に、どのようにして注意を引きますか?

主にソーシャルメディアを使います。私は、YellowKorner.comのギャラリーに自身の作品があり、また幸運なことに、彼らはまた大手メディアでも取り上げてくれました…タイム誌CNN.comインディペンデント紙など…


タイトル:Hayley

・アマチュアの写真家にどのようなアドバイスがありますか?

たくさん歩くことです。お金になる一枚はすぐそこにあるのです。最も大事なことは、あなたの対象に対して、正気でないほど意欲的であることです。もしあなたがそうでなければ、それはあなたのイメージに表れます。最後に、革新的であること。模倣することは平凡を促すだけです。

・あなたが撮影中に誰か。または何かを捕えることができるならば、それはなんでしょうか?

クリスティン・スコット・トーマス

・あなたにとって、次の写真の世界は何ですか?

ほかのストリート・フォトグラファーにも聞いてください…彼らはあなたに対して、ストリートで最も幸せな時を過ごしていると言うでしょう。香り… 人々...物語。私たちは常にもう一つお話したいのです。


タイトル:What we are.....

・私たちは、レンズの後ろにいる人についてもう少しだけ知ることができます。写真に関係のない5つのことについて話していただけますか?

1. 私は毎日運動をしています。ランニング、サイクリングです。おそらく私はそれを虚栄心でしていると思いますが、私はわずかなお金をチャリティーのために集めています 。

2.世界で、私のお気に入りの場所はコモ湖です。

3. 私は、信仰に興味があります。私は社会の底辺にいる人々と過ごしてきました。しかし彼らは、神が彼らを救うことを信じているのです。困惑すると同時に、とても示唆に富んでいました。

4. 私は一卵性双生児です。私の兄よりもハンサムだということは、世界が認めていることです。

5. 私は会計士として働いています。これ以上何も言わなくていいでしょう。

より多くのリーの作品を見たい場合は、彼の500pxページをのぞいてみてください。 リーはまた、Just Talkin'という本を書いており、アメリカ合衆国の最も厳しい環境にあるストリートを通した個人的な写真旅行を綴っています。この本の全ての利益はユニオンに寄付されます。



Portrait: Lee Jeffries
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