暑い日に熱い飲みのもでクールダウンってどういうこと?
2012年07月14日季節は夏に向かうにつれて気温は上昇し、キンキンに冷えたジュース、もしくはグラス一杯に入った氷が欠かせません。街中ではシャツを汗で濡らしながらその暑さを恨み、スターバックスではアイスラテでクールダウンしている人々が店内を埋め尽くす光景が容易に想像できる。だが、暑いのは日本だけではないだろうし、年中暑い国だってある。その世界中の習慣の中に暑さに対抗する方法があるのではないだろうか。
そこで、NPRのthe SALTに投稿された記事が暑さと汗の関係を科学者に質問して答えをだした。先に答えを伝えておくが「熱い飲み物を飲めば暑くなるし、冷たい飲み物を飲めば寒くなる」というのは間違いない。ですが、暑さが厳しい国ではスパイスといった辛いものや、熱い飲み物が好まれる国もある。明らかに矛盾があるが、刺激たっぷりのスパイスで汗をかくのはどうなんだというところが意外な答えになっちゃいました。
暑い日に熱いお茶?私は結構です、熱いお茶で涼しくなる方法とは思えない。
私はSummer Scienceという朝刊で連載をしており、そこで私は完璧にマシュマロを焼く方法やアイスクリームを食べたときに鋭い頭痛に襲われる原因、などの話題を扱ってきました。朝刊の編集長Madhulika Sikkaは、なぜ暑い日に熱いお茶を飲むと涼しくなるのかについて次号で書くよう私に求めました。
熱いお茶で涼しくなる?まさか。
「私を信じて。」彼女は言いました。「私はインド人であり、英国人よ。暑い日に熱いお茶を飲む10億人のインド人が間違っているはずはないわ。」
そこで私は科学者に電話で意見を求めました。
ほとんどの科学者はホットティーで涼しくなる、ということに異議を唱えた。しかし、ケンブリッジ大の神経科学者、Peter McNaughton氏はある答えを提示しました。
McNaughton氏は全てが反直観的であるとし、「熱い飲み物を飲めば暑くなり、冷たい飲み物を飲めば寒くなるということは明らかだ。それならばなぜ暑い日にもっと暑くなりたいのか?」と、誇張して尋ねた。
暑い日にもっと暑くなりたい理由を彼はこう説明する。
私たちの舌と口には受容器と呼ばれる特別な分子を持つ神経があり、その名の通り受容器は神経の外の世界の刺激を受け取る役割を果たします。
全ての神経には様々な種類の受容器がありますが、舌の神経にはたくさんのある特別な受容器があります。知りたい人がいるかもしれないので念のため、それはTRPV1受容器というものです。
そのため、何か熱いものを食べたり飲んだりしたときには、その受容器は熱いという信号を受け取り、それを神経に伝えて脳に伝達します。
脳が「ここが熱い」というメッセージを受け取ると、人間は自分の体を冷やすために汗をかきます。
そう、熱い飲み物であなたは暑くなります。しかし、それだけではない。
「熱い飲み物はとにもかくにも人間の冷却機能に影響を与えるが、実際にはそれにより余計に暑くなったと感じる」とMcNaughton氏は結論付けた。
もう1つ興味深いことに、先ほどのTRPV1受容器は熱だけでなく、チリペッパーに含まれる化学薬品にも反応するという。どうりでチリペッパーはホットなわけです。McNaughton氏は「チリペッパーが汗をかいて涼しくなるというメカニズムに働きかけることから、チリペッパーは暑い国で人気があるのだろう」と述べました。
私は、暑い日の熱いお茶についてまだ少し懐疑的で、むしろ大きいグラスで氷水のほうがいいと言わなければならない。あなたはどうですか?
腑に落ちない答えになっちゃいましたが、汗は冷却機能を有しているのは正解で、「汗を拭かないほうが早くクールダウンできるって知ってた?」という記事は正しい。ですが、熱い飲み物やスパイスといった刺激物で得た「汗の気化冷却」は、涼しいと感じるそれよりも暑さの方が勝っちゃうと・・・。どんどん汗かいて涼しくなろうぜ!って、仕組みなんでしょうが、それならば暑い日は素直に氷水飲んでちゃちゃっとクールダウンした方がいいのでは。。。
≫Cool Down With A Hot Drink? It's Not As Crazy As You Think